2014年4月17日木曜日

西洋記22

 話した神は、土地神であった。背の低い老人の神・土地神たちが出迎えに現れる。長老は、すべてを帰す。すでに四更である。

 長老が九環錫杖を引いて門を離れると、街はにぎやかだが、托鉢をしても施主がいない。永楽帝が道教を重んじて僧門を滅ぼそうとしたためである。

 時は五更、天子は昇殿し、文武百官が朝廷に集まる。長老は歩いてむかう。
 黄門官と話をする。黄門官は午門の外に和尚が来ているがどうしたらいいかと処遇を問う。僧門をほろぼす命令を出したのに僧が来るとは神通力があるのではとあやしんだ天子により、長老は朝廷に招き入れられる。

 長老は、左の文官のほうでもなく、右の武官のほうでもない真ん中の道を歩き、天子に拝礼もしない。
 天子は怒り、首をはねさせようとする。それを一人の大臣が止め、長老の話を聞くことになる。
 長老は、三教九流はすべて陛下の子どもであるというのになぜ僧を滅ぼそうとするのかと天子に問い、天子は、張天師が上奏したからだと答える。
 そこへ張天師が現れる。張天師は僧がいるのに腹を立て、捕らえて礼部祠祭司に送らせようとする。

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