2016年8月25日木曜日

西洋記53

第三十一回 姜金定三施妙計 張天師淨掃妖兵

 水牛のことをたずねられた張天師は、風天小畜の卦が出たから大きな害にはならないと言う。
 元帥にこわれて、張天師が出陣する。
 水牛には小さな子どもが鞭を持って乗っていて、馬に乗った姜金定が進めと言えば進み、急げと言えば急ぐ。
 張天師が七星剣を使うが一匹に切りつけられただけで、残りの水牛が殺到、張天師は馬をすて、草龍にまたがって空に逃げる。と同時に、飛符を焼いて天神を呼ぶ。
 その天神は、鉄の冠、黒い服、玉帯をつけ、竹節鋼鞭を持ち、まだらの顔をした虎(斑斕虎)に乗り、四人の鬼を左右に従えていた。
 龍虎玄壇趙元帥である。
 天神は水牛の群を見て、牛は本物で牛の背の子どもは偽物だと言う。
 趙元帥は鞭で牛を打つが、牛が集まってきて、やむなく雲を起こして逃げる。