2016年1月10日日曜日

西洋記42


 姜老星が殺されたと知った王は降参しようとするが、それを三太子が止める。次は自分が行くと姜老星の次男の姜盡牙が名乗り出る。
 姜盡牙は唐英と戦って負けたふりをして逃げ、大風を吹かせて唐英を逃げ帰らせる。

 次に出た劉蔭と王堂は、風にやられることがなく、神通力が通じなかった姜盡牙は逃げる。

 そこへ三男の姜代牙が現れる。
 姜代牙は旗を振って刀や鎗をそらし、劉蔭と王堂二人の相手をするが、加勢に来た黒い顔の閻羅王の狼牙棒で頭を割られる。閻羅王は征西前哨副都督の張柏で、黑煞神の臨凡であった。

 二人が倒されたと聞いた番王は、降伏しようとするが、その馬前に一人の娘が泣きながら現れる。
 娘は姜老星忽剌の娘で、姜盡牙、姜代牙の妹の姜金定であった。王は仇を討ちたいという姜金定を戦いに出す。

 姜金定は唐英、張柏に名指しで挑戦する。唐英、張柏、劉蔭、王良四人が出ようとするのを、敵を女将一人とあなどった三宝太監は唐、張を出馬させるという軍令を出す。

 唐英が出馬し、姜金定を渡り合う。
 姜金定は日月双刀を使い、激しく戦った後、負けを装って逃げ、懐から一尺二寸の黄色い旗を出し、惑軍の計を用いて唐英を術中に捕らえる。

 唐英が行方知れずになったため、張柏が狼牙棒を取って出馬する。今度も姜金定は負けたふりをし、懐から一尺に寸の白い旗を出して張柏を水ばかりのところに閉じ込める。

 次は劉蔭が出馬し、青い旗に捕らえられる。
 その次は王良が出馬し、姜金定と激しく渡り合う。姜金定はやはり、負けを装って逃げるが、王良は追わない。