2013年11月23日土曜日

西洋記メモ9

第四回 先削髮欲除煩惱 後留鬚以表丈夫

 金員外夫婦はもとは金童と玉女が下世していたもので、 赤子のほうは燃燈古佛が臨凡したもの。燃燈古佛の由来が語られる。

 淨慈寺の雲寂長老のもとで弟子となった赤子だが、姿は一般と同じであっても、目を開かず、耳は聞こえず、舌はあってもしゃべらず、手足も動かず座禅しているばかり。九年たつ。



 雲寂のところに、自称騰和尚という流れの僧がやってくる。

 子供が初めてしゃべる。
 仏話 仏以一音而演説法 などと。
 禅問答をえんえんくりかえす。

 騰和尚は教えを授けにきてくれたものであった。
 子どもが頭をぶたれた包みの中には、 羚羊の角と練鉄の刀が入っている。
 金剛は仏性をあらわし、羚羊角は煩悩、練鉄は般若智のたとえ。
 仏性は堅いといえど、煩悩これを乱す、煩悩堅いといえど、般若智これを破る。

 雲寂は弟子を出家させることにする。

 話が飛んで、
 飛来峰のもとにある禅寺、霊隠寺は、風魔和尚が秦檜をののしったところである。霊隠寺には碧峰会があり、講義がある。
 ここで講義をしている長老の呼び名をみなが考え、金碧峰長老と呼ぶ事になる。
 碧峰はおよそ二十から三十才。ひげを生やしている。

 金碧峰長老はなぜ頭は丸めたのに鬚はそらなかったのか? 秘密は次回で。








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