2016年4月7日木曜日

西洋記43

 追ってこない王良に対して、姜金定は再度戦いを挑んで負けをよそおって誘うが、やはり王良は追ってこない。
 三度目に相手になるとき、姜金定は王良が負けて逃げるなら自分は必ず追いかけると言う。


第二十五回 張天師計擒金定 姜金定水囤逃生

 王良は逃げ、丈八の神槍を引き、姜金定が追いかけてくると身をひねって姜金定を槍で攻撃する。よけきれず、姜金定のそでが切れる。そでが切られたところから、小さな紅い旗が現れたかと思うと、大きな音があがり、王良は馬とともに十数丈もの深い穴の中に落ちていた。上には紅い光が照らしていて、火炎があがっていて逃げ場はない。
 勝利した姜金定が再び、戦いに来た。二人の元帥は武状元唐英、狼牙棒張柏、銅鈴眼劉蔭、應襲王良という四人もの将軍を破られ、免戦牌を出し、対策を考える。

 支援を求めて天師のところに行く。
 そこに並んでいる天将の象は、ことごとく三頭六臂、青い顔に牙が突きだし、朱い鬚、深い赤色の髪をしていた。なぜ神であるのにこのように醜い形をしているのかと馬太監が問うと、天師は、古人は獣面人心で神となったのに、今の人はみな人面獣心のために神になれず輪廻の輪に落ちるのだと言う。
 また、机の下に大きな枷があるのを見て不審がる。
 これに対して天師は、左の枷はさまざまな狂神悪鬼を、右の枷はさまざまな鬼怪妖精をつなぐためのものだと言う。
 捕らえられる鬼神や妖怪の名前として、

急脚神、遊手神、遊食神、大頭鬼、靛面鬼、楊梅鬼
雞精、狗精、猪精、驢精、馬精、騾子精、門拴精、掃箒精、扁檐精、馬子精

といったものが挙げられている。

 馬公は天師に出馬を請う。

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