2017年9月22日金曜日

西洋記62

第三十三回 宝船経過羅斛国 宝船計破謝文彬

 賓童龍国国王がそれぞれの由来と持つ力を語る。国王はさらに私的な贈り物をしたいと言ったが、元帥は一銭たりとも受けなかった。
 ここから金蓮宝象国までは陸路で3日、海路だと7、8日。海路のほうが時間がかかるのは、間に崑崙山があるから。それから小国があり、仏国。元帥が兵士による剣舞を見せると、10日ほど行くと水戦に慣れた国があると言う。

 宝船はそこを離れ、10日ほど行くと高い山があり、国があるようである。水軍陸軍に分けて陣を敷く。
 羅斛国の国王もそれを知って文武百官を集めて協議する。刺麻児など戦おうとする者もあるが、国王は父王の時代に白馬や着物をもらっており、昔からの縁を考えて話をするべきだと言い、様子を探ることになる。
 宝船を訪れた刺麻児に玉璽のありかを尋ね、ないなら通過させてくれと言う鄭和に、刺麻児は、すぐに国王の元に戻り、降参書と贈り物を進貢すると答える。
 すぐに使節が来るが、鄭和は疑う。羅斛国の東門から軍馬が現れ、一触即発となる。
 国王には戦う気が無かったが、部下が従わなかったのだということがわかり、鄭和は国王の降参書と贈り物を受ける。
 白象一対、白獅子二十匹、白鼠二十匹、白亀二十匹、羅斛香二箱、沈速香各二十箱、大風子十瓶、薔薇露二瓶、蘇木二十本

 そこを出ると追ってくる軍があり、謝文彬。謝文彬は赤壁の時のように苦肉の策で降参を装って宝船を焼こうとするが、見破られる。天師が術を使って風を起こし、敵船を翻弄する。

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