2014年1月13日月曜日

西洋記13

第六回 碧峰會衆生證果 武夷山佛祖降魔

 飛喚の伝えた詞から、長老は雲谷は武夷山に行ったのだろうと言う。

 飛喚は以前、錫で飛んで南国に行ったり、杯に乗って北溟を渡ったりしたことがあり、五嶽に行ってくるという。

 長老が神通力をあらわし、共に五岳をめぐる。
 東嶽には齊天仁聖大帝金虹氏がいてその職分は… というのが語られ、山に何があるかが語られる。
 次々に、西嶽には金天順聖大帝姓善名■、南嶽には司天昭聖大帝、姓崇名裡、北嶽には安天玄聖大帝姓晨名萼、中嶽には中天崇聖大帝、姓惲名善、それぞれ職分と山の様子が語られる。



 二人はいったんもどり、長老は法会で講義をする。
 長老は神通力をあらわし、次は四瀆の詳細。江瀆には廣源順濟王、これは楚の屈原大夫などと。

 五嶽四瀆に連なる法話問答がなされる。

 手の中に文字を書いて見せ合い、飛喚の法名は飛→非、喚→幻 で非幻となる。後の無涯永禪師である。

 体は東土にありながら心神は西天に飛ぶ。
 茶頭が茶を持ってくる。
 長老が力を使い、《贊佛詞》が語られ、円満となって実が実る。
 三十六峰の説話が語られる。天柱峰のでは、魏の王子の騫和張湛等十三人がみなこの峰の下で得道した、洞中霊怪十三子など。
 昔、山の上にいた仙人が武夷君と名乗った事から武夷山というなどの説話。

 長老は、非幻が二人いることに気付く。六個の仙人掌にあわせて非幻は六人になり、長老が慧眼で見破ると、二人が人間で四人は鬼であった。
 長老は杖で打って四人を去らせる。残る二人は非幻と探していた雲谷、後の無盡溥禪師である。

 妖怪がいるという。その由来を調べるために長老が呼び出すと、長老の前に、東方揭諦神、西方揭諦神、南方揭諦神、北方揭諦神、中方揭諦神、日遊神、夜遊神、巡山邏候、数多くの土地神が現れる。


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 というわけで、大量の神様の名前が出てきています。説話もいろいろ。
 ほとんど観光案内的に名所の様子が描かれているのも小説としては壊れているけれど史料価値的にはありという感じでしょうか。









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